LEDの特徴と性質 |
LEDの特徴
LEDは従来の白熱電球・蛍光灯などに比べ非常に優れた発光素子です。
大きさ 小さいものは1.0mm×0.5mmなのでどんなクラフト・模型・ジオラマ・
フィギュア作品などにも組み込むことができます。
発光色 赤・黄・黄緑・緑・青・青緑・紫・ピンク・白・電球色などいろいろな色が
あります。そして光が強く、鮮やかです。
寿 命 連続点灯で5年以上、徐々に暗くなりますが切れることはありません。
これに比べ麦球や豆電球などは半年〜1年で切れてしまいます。
省電力 1個当り0.018W〜0.048Wで従来の発光体より電気を消費しません。
※ 麦球・豆電球は約0.14W
低発熱 発光効率が良いので電飾としての使用ではほとんど熱を発生しません。
低電圧 DC(直流)1.8V〜3.2Vの電圧で光るので感電などの心配がありません。
高応答 1/10000秒以下の時間で点いたり消えたりできるので、キラキラやゆらぎ、
フェードイン・アウト、フラッュなどいろいな光の演出が楽しめます。 |
LEDの特性
LEDの両端に加える端子電圧は発光色、赤・黄・黄緑・橙・純緑色などは1.8V〜2.2V、青・緑・ピンク・電球色・白色などは3.0V〜3.2Vです。
また+(プラス)、−(マイナス)の極性があり、逆につないでも点灯しません。
そして大きく異なる性質は豆電球などの白熱電球に比べて電圧に大変敏感なのでコントローラを通さないと安全に点灯できない発光素子です。
ちょっと難しいですが、例えば(図−1)の左の[赤・黄・橙などのLED]のグラフで端子電圧が1.8Vから2.0Vまでたった0.2Vの増加で電流は36倍以上増えています。
比べて(図−1)の右の[豆電球]グラフで端子電圧が0.5Vから2.5Vまで2V増えても電流の増え方は2倍以下です。
このことからLEDは乾電池1本(1.5V)で点灯しないからといって2本(3V)にするとLEDが切れてしまいます。何らかの方法で電流をコンロールすることが必須になります。 |
LEDの点灯方法(コントローラ)
LEDの点灯方法にはいろいろな方法がありますがここでは抵抗器による方法(図−2)を説明します。
LEDと直列に抵抗器を接続し電流が流れ過ぎるのを抑えます。始めににLEDに流せる電流をLEDの仕様から決めます。電流は多く流せば流すほ
どLEDは明るく光りますが最大許容電流値を超えるとLEDの寿命が短くなったり切れてしまいます。
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求める抵抗値 R(Ω) 単位はオームと呼びます。
電源電圧 Es(V) 単位はボルトと呼びます。
端子電圧 Ef(V) 単位はボルトと呼びます。
電流 I(A) 単位はアンペアと呼びます。
(式−1) R(Ω)=(Es(V)−Ef(V) / I(A) |
計算例
ここでの計算は電源電圧12V以下、LEDに流す電流10mA=0.01A以下としています。これ以上の電圧と電流を流す場合は
1. LEDの仕様書で最大許容電流を確認して下さい。
2. 抵抗器は電流が流れることにより熱が発生します。抵抗器での消費電力を計算して抵抗器の容量(ワット数)に十分余裕
(2倍以上)を持ってください。
容量に余裕がないと抵抗器の温度上昇が大きくなります。
抵抗器での消費電力 P(W) 単位はワットと呼びます。
P(W)=(Es(V)−Ef(V))×I(A) または P(W)=I(A)×I(A)×R(Ω)
例.電源電圧 6V 、LEDの端子電圧3V、LEDに流す電流を0.01Aとすると
P(W)=(6V−3V)×0.01A=0.03W
※抵抗器の規格には1/16W、1/8W、1/4W、1/2W、1W、10Wなどが表示されています。
抵抗器の種類にもいろいろありますがカーボン被膜抵抗器がお勧めです。 |
LEDの端子電圧
チップLED 白・青・緑・青緑・電球色などの端子電圧は約3.0V〜3.2Vです。
チップLED 赤・黄・橙・黄緑・純緑などの端子電圧は約2.0V〜2.2Vです。
例1.
電源電圧------------6.0V
白LED端子電圧-----3.0V
電流---------------10mA
(計算の電流IはA(アンペア)でするので 電流(mA)×0.001 でAに換算して下さい)
R(Ω)=(6.0V−3.0V)÷0.01A=300(Ω)
例2.
電源電圧------------3.0V
白LED端子電圧-----3.0V
電流---------------10mA
(計算の電流IはA(アンペア)でするので 電流(mA)×0.001 でAに換算して下さい)
R(Ω)=(3.0V−3.0V)÷0.01A=0Ω (抵抗器は必要ありません)
例3.
電源電圧------------12.0V
白LED端子電圧-----3.0V
電流---------------5mA
(計算の電流IはA(アンペア)でするので 電流(mA)×0.001 でAに換算して下さい)
R(Ω)=(12.0V−3.0V)÷0.005A=1800Ω=1.8KΩ
※ 同じ数値の抵抗器がない場合は一番近い数値の抵抗器を使用します。
電流の再計算
I(A)=(Es(V)−Ef(V)) / R(Ω) |
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LEDの基礎知識
LEDの仕様書の見方
LEDの発光色
発行色は数値で定めたいくつかの規定があります。
赤や黄・緑・青など単色は主に光の波長で定め、白。ピンク・電球色など混色図(図−3)で定めています。
また、同じ白でも赤っぽい白、青っぽい白などは黒体放射のケルビン温度(図ー3の中の数字)で表す場合も有ります。 |
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LEDの明るさ(光度)
LEDの明るさのはカンデラ(cd)とルーメン(lm)指標があります。
カンデラは中心光軸の明るさ(光度)で、ルーメンは全体の明るさ(光束)です。
どちらも数値が大きいほど明るくなります。
1cd=1000mcd 、1lm=1000mlmです。
また、同じLEDであっても指向角が小さいほど光度数値は大きくなります。
LEDの指向角
指向角は光度が50%になる点の角度です。
チップLEDの場合は長手方向と短手方向で特性が違います。 |
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LEDの直列接続と並列接続
1本の線に直列または、並列に複数のLEDを接続することができます。
直列接続
全てのLEDに等しく電流を流すことができるのでどのLEDもほぼ等しく光りますが電源電圧がLEDの数だけ加算される
ので高い電圧が必要になります。
白色LED5個を接続する場合 約3.1V/個 × 5個 = 15.5V |
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並列接続
各LEDの明るさのバラツキが大きくなりますが電源電圧を低くできます。例えば白色LEDを何個接続した場合でも
3.1Vになります。
当社製品の3連・5連LEDと電源を使用した場合はLEDの明るさは1つの場合にくらべ3個並列でそれそれ約1/2に、
5個並列でそれぞれ 約1/3になります。
注意 Aグループ(赤・黄・橙・純緑などのLED)とBグループ(緑・青・白・電球色・ピンクなどのLED)を並列接続
するとAグループのLEDは点灯しません。
グループA : 赤 黄 橙 黄緑 純緑 (1608G01系列・1608G03系列)
グループB : 白 電球色 青 緑 (1608G04系列) |
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